T-GExフェロー・木村康裕博士(名古屋大学工学研究科), 崔 羿(スイ イ) 助教(名古屋大学), 徳 悠葵 准教授(名古屋大学), 巨 陽(ジュ ヤン) 教授(研究当時 現:中国浙江大学)らの研究グループの論文がScienceに掲載されました。
【ポイント】
・固体中で原子を運ぶ原子拡散注1)現象を利用した森状金属ナノワイヤ注2)の大量成長を実現。
・基板上に薄膜を堆積、イオンビーム照射、加熱という3プロセスのみで、狙った場所に大量の金属ナノワイヤを垂直に成長。
・イオンビーム照射が薄膜内における結晶粒注3)径の勾配を与え、結晶粒制御が原子拡散のための巨大な駆動力の引き金になり得ることを
電子顕微鏡観察ならびに数値計算によって解明。
注1)原子拡散:
固体中の原子輸送現象であり、原子濃度勾配、静水圧応力勾配、温度勾配、電位勾配などが駆動力となる。
注2)ナノワイヤ:
人髪の直径の1000分の1程度の直径(直径100~600 ナノメートル程度)を有した1次元の線状ナノ構造体。
注3)結晶粒:
原子が規則的に並んでいる固体の塊のことで、本成果では数ナノメートルから数十ナノメートルの極細粒を扱っている。
雑誌名:Science
論文タイトル:Growth of metal nanowire forests controlled through stress fields induced by grain gradients
著者:*木村 康裕(名古屋大学・助教)、崔 羿(名古屋大学・助教)、鈴木 崇真(名古屋大学・卒業生)、田中 悠貴(名古屋大学・卒業生)、田中 貴章(名古屋大学・卒業生)、徳 悠葵(名古屋大学・准教授)、*巨 陽(研究当時:名古屋大学・教授、現:浙江大学・主任教授)
DOI:10.1126/science.adn9181
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