計算化学

仲吉 朝希
NAKAYOSHI Tomoki
2025年度採用
名城大学
薬学部
助教
専門分野
キーワード
量子化学計算
分子モデリング
薬物代謝酵素
所属学協会
日本薬学会
日本生物物理学会
日本蛋白質科学会
日本生化学会
D-アミノ酸学会
主な研究内容
私はコンピュータを使用した分子シミュレーションによって生体高分子の構造や機能の解析を行っています。生体内に存在する種々の酵素タンパク質は生体内で産生された分子や医薬品化合物の代謝に関与しています。医薬品化合物の血中濃度は高すぎても低すぎても望ましい薬効を得ることができないため、医薬品投与時には正常な薬効を得られるよう血中濃度を制御することが求められます。しかし、薬物代謝酵素をコードする遺伝子には個人差があり、それが原因で酵素活性の大きな亢進や減弱が引き起こされることがあります。そのため、薬物代謝酵素の遺伝子多型の解析は個々の患者に適した医療(個別化医療)の観点において重要視されています。また、生体内の酵素タンパク質には有害な代謝物を産生するものもあり、このような酵素反応を阻害することは疾患発症の抑制に寄与します。私は分子ドッキングや分子動力学シミュレーション、量子化学計算等の計算化学手法を用いることによって、酵素の分子認識のメカニズム、酵素のアミノ酸配列変化が酵素の立体構造や分子認識に与える影響、酵素への阻害剤の結合様式について理論的な解析を行っています。
論文
T. Nakayoshi, Koichi Kato, Eiji Kurimoto, Akifumi Oda, “Virtual alanine scan of the main protease active site in severe acute respiratory syndrome coronavirus 2”, Int. J. Mol. Sci., 22: 9837, 2021.
Koichi Kato†, T. Nakayoshi†, Rika Nokura, Hiroki Hosono, Masahiro Hiratsuka, Yoshinobu Ishikawa, Eiji Kurimoto and Akifumi Oda, “Deciphering structural alterations associated with activity reductions of genetic polymorphisms in cytochrome P450 2A6 using molecular dynamics simulations”, Int. J. Mol. Sci., 22: 10119, 2021. (†: equal contribution)
研究紹介
Researchmap Tomoki Nakayoshi – My portal – researchmap
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