計算言語学
計算認知科学

森田 尭
MORITA Takashi
2025年度採用
中部大学
創発学術院 / AI数理データサイエンスセンター
特任講師
専門分野
キーワード
教師なし学習
音声
動物行動
データサイエンス
主な研究内容
ヒトの言語学習に関する数理モデルを開発する、計算言語学の研究に取り組んでいます。特に、教師なし音声認識システムの開発に注力しており、「テキスト情報を使用せず、異なる話者・発話機会間で一貫した音声表現を獲得するための数理モデル」の実現を目指しています。現在の工学的音声認識システムは、文字起こし情報付きの音声録音データを利用していますが、ヒトの母語学習者は読み書きの学習に先んじて音声言語を獲得するため、テキストと音声を照らし合わせる学習形式は、認知科学的なモデルとして妥当ではありません。認知科学的に妥当なヒトの言語学習モデルを構築するため、テキスト情報を利用せず、音声データのみから、適切な記号表現を獲得する計算科学的手法を開発しています。
また、ヒトの音声の教師なし学習技術を活用した動物音声の分析にも取り組んでいます。動物は自身の音声の文字起こしを提供してくれないため、標準的な音声認識技術の応用で動物音声を分析・解釈することはできません。既動物音声研究では、伝統的に研究者が手作業で音声を分類してきましたが、この方法には客観性・再現性の問題があります。これに対し、教師なし機械学習を活用することで、研究者の主観に依存した分類に頼ることなく、統計情報に基づく音声分析を、再現可能性が担保された状態で得ることができます。
論文
Takashi Morita & Timothy J. O’Donnell. “Statistical Evidence for learnable lexical subclasses in Japanese”, Linguistic Inquiry, 53 (1), pp. 87-120, 2022.
Takashi Morita, Hiroki Koda, Kazuo Okanoya, & Ryosuke O. Tachibana. “Measuring context dependency in birdsong using artificial neural networks”, PLOS Computational Biology, 17 (12), p. e1009707, 2021.
研究紹介
Researchmap https://researchmap.jp/takashi_morita
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