2024年9月9日(月)~10日(火)、令和6年度 T-GExリトリート合宿がJRゲートタワー カンファレンス(名古屋市中村区名駅)にて開催され、T-GExフェローやアソシエートら(9日: 20名, 10日: 21名)が参加しました。
今回の合宿では、様々な学界、産業界に所属する若手研究者間の議論や相互理解を通して、豊かな文化の発展、未来社会の持続性へとつなげる“知の「開拓者」”を目指すことを目的にしました。また、合宿のテーマは、『次世代型「勇気ある知識人」: 未来の課題に立ち向かう力を備え、社会をより良い方向へ導く存在になろう!~ Next-Generation “Courageous Intellectuals": Let's acquire the skills to become leaders who can overcome the future challenges!~”』とし、2つの企画を実施しました。
リトリート合宿1日目では、午前中に自己紹介を行なった後、午後から1つ目の企画【「知の融合」の一歩先へ!〜未来の社会に研究成果をどう還元していくか〜】を、研究分野の異なる3~5人の6グループに分かれて実施しました。この企画では、研究成果を社会へ還元する手段として,起業を含めた産学連携と、アウトリーチや政策提言を含めた官学連携に焦点をあて、グループワークで具体的なアイデアを練ることを目的にしました。参加者は、未来社会のシナリオ(経済活動、環境・エネルギー、働き方やコミュニケーションの方法、生活様式、健康の維持)について議論し、特定のシナリオに対して研究成果をどう還元できるかを、短時間での「自己棚卸し」と「アイデア出し」を通して考え、「発表および質疑応答」を行いました。また、参加者からのコメントを受けて振り返りとプランの改善も実施しました。
2日目は、2つ目の企画として、【研究生活やりくり相談&多様な立場からの議論/意見交換会】をグループワークにて午前と午後の2部制で実施しました。この企画では、大学・企業における研究活動や自身の生活で生じる悩みや処世術を共有しながら、研究者生活の質的向上を目指したポジティブスパイラルを生み出すと共に、交流とネットワーク形成の促進を目的にしました。まず、第一部の【研究生活やりくり相談】では、各参加者自身の研究者生活に関わる直接的・間接的な悩みや相談を共有し、改善/解決案やコメントを出し合った後、資料にまとめ発表し自由闊達な意見が交わされました。第二部の【多様な立場からの議論/意見交換会】では、働き方、価値観の多様化が進む昨今の世の中で、人・環境の多様性を考慮した持続的な研究活動を生み出すためにあるべきマインドと視点を探るきっかけ作りを目指し、予め設定された仮想の対立テーマについてディベート形式でディスカッションを行いました。ディベート後、話し合った内容に対する気づきや感想を資料にまとめ、全体共有しました。この2日間のリトリート合宿を通して、多様な背景を持つ参加者の研究についての相互理解のみならず、個を知り、異なる視点や価値観の共有、意見交換や議論を通じて、未来の課題に対する理解を深め、他者との協働の中で自身の課題や成長を実感することができたように思います。
なお、本エキシビションの実施にあたっては、世界で活躍できる研究者戦略育成事業(文部科学省)の採択事業である世界的課題を解決する知の「開拓者」育成事業(T-GEx)に支援いただきました。ここに改めて感謝申し上げます。
令和6年度T-GExリトリート合宿幹事
宇佐見 享嗣(名古屋大学)
上野 藍(名古屋大学)
伊吉 祥平(名古屋大学)
田村 秀希(豊橋技術科学大学)
舟山 啓太(株式会社豊田中央研究所)